埋められてきた

母が癌であることが分かった。

そう書き出すのに何と時間がかかったことか。
あまりにもありふれた病名だけど身近に存在していることが分かるとその恐ろしさに気づく。

会社から帰っていつも通りの動きをして、そしてご飯を食べていたら父が帰ってきた。
そして「遅くなってごめん」と母に謝ったことに違和感を感じた。
いつもは言わないセリフだし言葉が優しかった。

「まだ和寿には言ってないの」母の言葉に一瞬止まった。
いい話ではない。何の話だろう。おばあちゃんか？？？
少し考えるが待ちきれず「何のこと？」とどちらにともなく聞いた。

二人とも答えず再度たずねると
「お母さんに癌が見つかった」
父が答えると母は泣いていた。

きっと不安だったんだろうね。昼病院で告知されてからずっと夜まで一人で。
そして電話で知っていた父は早く帰りたかったけど仕事で帰れなかった。

どの程度なのかは精密検査をしなければまだ分からない。
手術したら直る、そんな程度なら許す。

家に帰ったとき、何も感じることができなかった。
いつも通りだと思っていた。
やっぱ鈍いね。

だいぶ周りを埋められてきた。
息をする場所が少なくなってる。

文書にしていると人ごとのように俯瞰している自分がいるから不思議だ。

ほんといろいろ起こる。


今日の感謝

「共感してコメントくれたまぎーさんに感謝」
共感っていい言葉ですよね。ほっとします。

「幸せ祈願のコメントくれたクロムさんに感謝」
僕もがんばれって言葉好きじゃないです。
みんな自分なりにがんばってるから。