親の心配

　心配していた事態が起こった。彼女が僕の病気のことを両親に話したのです。予想はしてたのですが、案の定付き合うことに前向きではなかったみたいなのです。自分の娘に何故ワクチンを打たなければならないのか？苦労はさせたくない。どれも当然のことです。一番つらかったのは、親の悲しい顔を目の当たりにした彼女がすごくショックを受けていたこと。親に反対されても押し切ってくるねって強気だった彼女が、だからなおさら。
　話があるって呼び出しの電話があったとき、すでに彼女は泣いていた。それを聞いてすぐにどういう事態が起きたかを察知。親に反対されて別れを切り出されるのではと、内心ビクビクだった。親に車を借りたところ、時間も時間だったので理由を聞かれた。正直に、彼女ができたのだけど、病気のことで親に反対されたらしいと。両親も気を使ってくれて、ゆっくりいけばいいとか励ましてくれるんだけど、最後に涙なんて流さないでよ。息子が不憫に思えたのだろうけど、反則だよ。それまで、結構気丈に振舞ってたのに、こっちまで思わずもらい泣き。
親に泣かれるのはつらい。きっと彼女もおんなじなんだろうなってさらにつらくなった。
　彼女と会っていろいろ話して、僕は素直に一緒にいたいと伝えた。両親にすぐに認めてもらえはしないだろうけど、二人が一緒にいることがベストで自然なことだと思えれば、そしていつかそう思ってもらえればいいなって。そしたら彼女も同じ気持ちでいてくれた。とりあえず、二人で前に進むことにした。前途は多難だけど・・・。