今年最後の日

　師走だと言うのに、なんとのんびりした大晦日だろうか？小さい頃はもっと特別な日でそわそわしていた気がする。普段と同じように過ごしていたらそりゃそうかもしれない。
　雪が降っていて、珍しく積もっている。横浜に来て初めての冬なのだから、珍しくもくそもないのだが・・・。雪が降っているイメージは、いつも「しんしん」とだ。雪が積もっていく音が聞こえそうなあの静寂さが、とても心を落ち着かせる。火曜日に東京のオフィスから見た雪も、騒音にまみれていると予想ができるのにやはり「しんしん」と音が聞こえてくるようだった。
　そんな中この一年を振り返る余裕があった。職場復帰を果たしが、苦しい日々の連続だった気がする。入院していた頃は「生」について考え続け、それに対し働き出してからは、「生きていくこと」とは何かについて苦悩しなければならなかった。「生」については、一旦答えを出した。無論完璧なものではないかもしれない。しかし現時点の僕に出せる最大限の回答だ。とりあえず、今はそれで満足している。
　ところが、「生きていくこと」これが難しい・・・。なんでだろうと考えた挙句、「一人で生きているわけではない」からだと気づく。自分が生き進む中で、関わっていく人達との関係。そういう不確かで不透明な部分がとても多いのだ。それは、まるで恋愛について悩んでいるのと同じ理由なのかもしれない。一人で恋愛ができないように、一人で生きいくことはできないのだから。
　来年は、今年よりもっと素晴らしい年になればと思う。あの頃がよかったと思い返す必要のないように、充実した年になって欲しいと願う。きっと自分でそんな年にしなければいけないのだろう。

　素敵な年を迎えられるよう祈っています。