パラレルワールド

2004年9月25日
 東野圭吾著「パラレルワールドラブストーリー」を読んだ。人の記憶を塗り替えるってのがキーワード。そんなことが出来たら、人は悩まなくていいのかもしれない。

 今日何気にぼけっとしてたら、昔のことを思い出した。他の若者と違わず、恋をしたり飲みに行ったり普通に過ごしていた時のことを。今考えれば、何不自由ない生活で楽しく暮らしていた気がする。でも、当時の僕は何か物足りなさを感じていた。日々の生活に興奮が欲しいとかじゃなくて、もっとリアルな何かものを求めていたように思う。ようするに「生きている実感」が欲しかったんだろう。
 例えば、戦時下の子供達のことを大変だなと月並みな同情をする反面、何故か一生懸命生きている彼らをうらやましく思う自分がいたりした。裕福で平和な国に生まれた人間の気まぐれだ、と思われるかもしれない。僕は、それくらいいい加減に生きていたのだと思う。
 今、以前と比べて確実に僕は今を生きている。それは、間違いない。病気や薬の副作用と闘いながら生きるってのは、結構しんどい。「生」について考えない日はない。むろん「死」についても・・・。
なるほど、今は生きている実感を思い知らされている。しんどさに耐えることが、生につながっているのだから。
 あの頃の僕に言ってやりたい。これで満足か?って。

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