マトリックス

2003年6月7日
友達の結婚式の二次会のため名古屋へ行った。しかも病院から。
会社の人にばれたら殺されるな。
二次会までの暇な時間に、別の友達と会った。
彼女も10月に結婚を予定している人だ。ちょうど公開の映画マトリックスを見た。旦那さんになる人にはちょっと申し訳ないのですが…。
マトリックスの感想は映像は楽しめたけど、ストーリー的には難解だった。一回では理解できず。
造られた空間に生きる人間達。まさか自分が誰かの作られたシナリオの中で生かされているかもって身を持って感じることになるとはその時はまだ思いもしなかった。

二次会が終わり予約していたホテルへ帰った。
本当はタクシーで帰ろうとしていたがふっとした気まぐれで地下鉄に乗った。
改札を出て外へ繋がる階段を上がっていた時一段踏み外し少し体制を崩した。
体制を取り直し階段を駆け上がり外に出た瞬間、前方にカップルの姿が目に入った。まず男の顔が視界に入り、何気なく女性の方にも目をやった。いや何気なくではなく、シルエットが訴えていたのかもしれない。
「彼女」だった。少し距離があったが間違いなく彼女だった。
何という偶然。彼女と別れてから4ヶ月ぶりに名古屋に来たというのに…。
タクシーに乗ってれば、階段を踏み外さなければ僕の視界には彼女は入らなかっただろう。
向こうの反応を見ずにその場を立ち去った。
彼女は目が悪いのでこちらに気づいたかどうかも分からない。
自分の運命を呪った。それでなくても二次会で友達の幸せな姿を見てへこんでたってのに。
4ヶ月も経ってるのだから当然といえば当然なのだけど。
僕はずっと病院にいて時間の流れに乗ってないことが立ち直りの遅さを助長した。
久しぶりに社会と接するとこの有り様だ。
誰かの作られた世界で俺という人間を演じさせられている気がした。
なんて悲しいストーリーなんだろう。


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